令和6年2月10日(土)、愛媛県今治市のみなと交流センター「はーばりー」で、「プラスチック・スマートシンポジウム2024」を開催しました。
当日は天候にも恵まれ、会場には今治市民を始め、150人以上が参加しました。
【プラスチック・スマートシンポジウム2024の開催内容】
■開催目的
環境省では、海洋プラスチックごみ問題の解決に向けて、海洋プラスチック汚染の実態を正しく理解し、不必要なワンウェイのプラスチックの使用削減や代替品の開発・利用及び分別回収・リサイクルに取り組むことなど、"プラスチックとの賢い付き合い方"を全国的に推進する「プラスチック・スマート」を展開しています。
また、環境省では、自治体と企業が連携した海洋ごみ対策を推進するローカル・ブルー・オーシャン・ビジョン推進事業を実施しています。
これらの効果的な取組事例を全国に広げていくことを目的とし、シンポジウムを開催しました。
■開催概要
日時:令和6年2月10 日(土)13:00 ~ 16:00
場所:みなと交流センター「はーばりー」(愛媛県今治市片原町1丁目100番地3)
主催:環境省
■プログラム
(1)開会挨拶
藤井 好太郎(環境省水・大気環境局 海洋環境課 海洋プラスチック汚染対策室長)
(2)歓迎挨拶
徳永 繁樹 氏(今治市長)
(3)基調講演
藤井 好太郎(環境省水・大気環境局 海洋環境課 海洋プラスチック汚染対策室長)
「海洋プラスチックごみ問題の現状と取り組みについて」
(4)ローカル・ブルー・オーシャン・ビジョン採択自治体取り組み事例発表①
広島県、京都府、和歌山県和歌山市
(5)パネルディスカッション(第1部)
テーマ:「海洋プラスチックごみ問題への関心の集め方について」
(6)今治市の学生・市民団体発表
ローカル・ブルー・オーシャン・ビジョン採択自治体取り組み事例発表②
愛媛県今治市、SF キーパーズ、ビーチクリーンしまなみ
(7)ローカル・ブルー・オーシャン・ビジョン採択自治体取り組み事例発表③
三重県度会町、福岡県吉富町
(8)パネルディスカッション(第2部)
テーマ:「地域住民の参加の拡大や取り組みの継続のためには」
(写真)今治市長による歓迎挨拶
シンポジウムでは、企業等と連携して海洋ごみの回収・発生抑制対策等のモデル事業を実施する自治体(ローカル・ブルー・オーシャン・ビジョン採択自治体)が取組事例を発表。地域一体を巻き込みながら「スポーツ×海洋プラスチック」によるアクションプロジェクトに取り組む広島県、廃棄されるペットボトルを「西陣の織物」にアップ・リサイクルする仕組みの構築を目指す京都府、キャラクターである「ウミプラー」を活用した海洋ごみの発生抑制対策の展開を図る和歌山市の取組が紹介されました。
事例の発表後には各自治体によるパネルディスカッションを実施、「海洋プラスチックごみ問題への関心の集め方」をテーマに、いかに市民を巻き込むか、どう自分事として捉えてもらうか等、活発な意見交換がされました。
(写真)取組事例の発表(広島県)
シンポジウムの後半では、開催地である今治市と学生・市民団体が登壇。自主的に清掃活動を行っている今治市湊・大新田海岸近隣住民と地域海岸への愛情を深めるプロジェクトに取り組む今治市、地元海岸の白砂青松保存プロジェクトに取り組む今治東中等教育学校SFキーパーズ、ビーチクリーンを通して人と人をつなげるビーチクリーンしまなみの活動が紹介されました。
(写真)取組事例の発表(今治東中等教育学校SFキーパーズ)
続いて、ローカル・ブルー・オーシャン・ビジョン採択自治体である度会町(三重県)、吉富町(福岡県)が登壇。SNSを活用した情報発信に取り組む度会町、アップサイクルワークショップに取り組む吉富町が、子ども達に向けた啓発を通じた家族や地域への波及を狙った事例を発表しました。
最後のプログラムでは、「地域住民の参加の拡大や取り組みの継続のためには」というテーマでパネルディスカッション第2部を実施。若い世代への情報発信や地域への愛着醸成等の取り組み事例を交えながら、活動を継続することの重要性について議論しました。
(写真)パネルディスカッション第2部の様子
さまざまな地域の自治体、市民団体等による取り組み事例やパネルディスカッションを通じて、プラスチックとの賢い付き合い方について発信した「プラスチック・スマートシンポジウム2024」。会場内の参加者も含めて活発な意見が飛び交い、盛況のうちに閉会しました。