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プラスマアクション記事紹介

環境省 プラスチック・スマート
「プラスチック・スマートシンポジウム2023」の開催をしました。


■ 開催概要

日 時:令和5年2月13日(月)13:00 ~ 16:30

場 所:広島県民文化センター

(広島県広島市中区大手町1丁目5-3)

主 催:環境省


■ 開催目的

環境省では、海洋プラスチックごみ問題の解決に向けて、海洋プラスチック汚染の実態を正しく理解し、不必要なワンウェイのプラスチックの抑制や代替品の開発利用、使用したプラスチックについてはポイ捨てせずに分別回収・リサイクルを徹底することなど、そうした“プラスチックとの賢い付き合い方”を全国的に推進する「プラスチック・スマート」を展開しています。「プラスチック・スマート」の効果的な取組を全国的に創出・推進していくことを目的とし、シンポジウムを開催いたしました。


■ プログラム

(1)開会挨拶

小野 洋(環境省地球環境審議官)

 

(2)基調講演

海野 光行(公益財団法人日本財団常務理事)

「包括的海洋ごみ対策プロジェクト『オーシャンズX』について

~エビデンスやデータ、ステークホルダー連携の重要性~」

 

(3)海洋環境施策説明

杉本 留三 (環境省水・大気環境局水環境課海洋環境室長)

 

(4)先進的な取り組み事例紹介

広島県、大阪府、岡山県、北九州市

 

(5)プラスチック・スマート優良事例アワード

 

(6)パネルディスカッション(第1部)

テーマ:「プラスチック・スマートで新たなアクションを」

 

(7)パネルディスカッション(第2部)

テーマ:「プラスチック・スマートの原動力となる人づくりとネットワーク」


四日市市
よっかいち海ごみゼロ大作戦!! 2022


市民参加の海岸清掃活動で海ごみ問題啓発


●取り組み内容を教えてください。


四日市市は令和4年10月2日(日)、海洋プラスチックごみ問題啓発を目的に、市民団体や地域の皆さんと協力し、吉崎海岸の清掃活動「よっかいち海ごみゼロ大作戦!! 2022」を行いました。この活動は令和3年から始め、2回目になります。


●取り組みにつながったきっかけを教えてください。


四日市市は、東は伊勢湾に面し、海沿いに市街地、内陸に田園や鈴鹿山脈が広がる、自然が豊かで変化に富んだまちです。昭和30年代~40年代は四大公害病の一つ、四日市ぜんそくの問題がありましたが、市民、事業者、行政が力を合わせ乗り越え、今はきれいな空を取り戻しています。

こうした過去を踏まえ、本市は環境に対し高い意識をもっており、海洋プラスチックごみ問題への取り組みにも力を入れているところでした。


吉崎海岸は市内で唯一、砂浜が残っており、ハマヒルガオなどの貴重な海浜植物やシロチドリなどの野鳥、ウミガメなど多様な動植物が見られるほか、釣りスポットとしても親しまれています。

吉崎海岸では平成21年から、NPO法人四日市ウミガメ保存会と楠地区の皆さんによる清掃活動が行われており、現在も毎月1回・年12回清掃活動をしていただいています。そのうちの1回に四日市市がご一緒させていただき、令和3年に始まったのが「よっかいち海ごみゼロ大作戦!!」です。


勉強会や啓発グッズ、体験で、海プラ問題への興味・理解を深める


●当日の活動内容を教えてください。


当日のスケジュールは

8時  開会式

8~9時 清掃

9~10時 勉強会とパッカー車体験

10時  終了


当日は370人が参加し、ペットボトルやその他のごみ、流木など、約2トンを回収しました。

清掃活動の後は、四日市大学教授による海洋プラスチックごみ問題に関する勉強会を行いました。海洋プラスチックごみやマイクロプラスチックは何が問題なのか。また、それが生態系、さらに自分たちの生活や体にどのような影響があるのかといったことを、小学生にもわかるようなやさしい言葉でお話をしていただきました。

また、パッカー車(ごみ収集車)を会場に用意し、回収したごみをパッカー車に入れる体験も行いました。「働く車」を近くで見ることができ、お子さん・保護者たちに大変好評でした。



●勉強会やパッカー車の協力はどのようにして得たのですか?


海岸清掃後の勉強会は、もともとNPOと地域の皆さんの清掃活動の時から行っていたもので、「よっかいち海ごみゼロ大作戦!!」でもお願いしました。

また、四日市市の清掃事業は市直営で行っているため、パッカー車、運転手、作業員は自前で準備しました。パッカー車は、興味を引く「つかみ」として大変有効でした。


●市民の取り組みに市が協働したことで、清掃活動がどのように変わりましたか?


一つめは、先に述べたパッカー車体験が加わったことです。


二つめは、啓発グッズ制作です。市のマスコットキャラクター「こにゅうどうくん」があしらわれた大人用と子ども用のゴム手袋とマスクを用意し、参加賞として当日配布。これが大変好評でした。また生分解性プラスチックを25%配合した専用のごみ袋を用意しました。

令和3年の活動では子ども用手袋とパッカー車体験はありませんでしたが、令和4年から取り入れました。


三つめは、広報・啓発活動です。市の広報誌、地区市民センターで案内チラシを置くなど、行政らしい情報発信をすることで、大変多くの方に参加していただくことができました。


既存の活動に市が協働することで効率的・効果的に啓発


●取り組みを成功させるポイントは何でしょうか?


社会でプラスチックごみ問題がクローズアップされる中、その課題解決のために行政ができることといえば、市民への情報発信と啓発であり、逆に言えばそれしかできないともいえるでしょう。では、情報発信・啓発をどのように行うかを考えた時、行政がゼロから施策を構築するよりも、既存の優れた取り組みをしている方々と協働させていただく方が、効率的、効果的で意義のある施策になる。そう考え、四日市市の方からNPOと地域の皆さんに協働をお願いしました。


NPOと地域の皆さんによる清掃活動の参加者は、おおむね100~150人と伺っております。今回、「よっかいち海ごみゼロ大作戦!! 2022」の参加者は370人となり、過去最高となりました。この点をとらえますと、グッズ制作、広報活動といった取り組みやPRの成果はあったと思います。ただしその数字は、もともとの活動のベースがあったからこそで、天狗になってはいけないと思っています。私たちの活動は年1回ですが、NPO、地域の皆さんは年12回、休まずやっているわけですから。


●今後、「よっかいち海ごみゼロ大作戦!!」でやってみたいことは何ですか?


「よっかいち海ごみゼロ大作戦!!」は令和5年も継続して行う予定です。具体的な内容はこれから決めていきますが、四日市市が実施している他の施策も含めて、ごみの減量を広く啓発できないか考えています。たとえば、四日市市では食品ロスにも力を入れて取り組んでおり、四日市市の市の鳥「ゆりかもめ」をモチーフに生まれた「ゆりゾー」という食品ロス削減啓発キャラクターを売り出し中です。「こにゅうどうくん」と「ゆりゾー」をコラボレーションさせて今までに無かった新しい取り組みにつなげていきたいと思います。


市民の潜在意識の掘り起こしこそ行政がすべき役割


●今回の取り組みで市民の意識はどのように変化しましたか?


参加した方からは、「ごみ拾いは大変だと思っていたが、楽しかった」「海岸がきれいになって気持ちがいい」「次回も参加したい」という前向きなご意見をいただきました。また、「こにゅうどうくんグッズに惹かれて参加したけど、こんなにも海岸にごみがあることに驚いた」という声もありました。それを受け、環境や海洋プラスチックごみ問題に対し、何か活動したい、自分も力になりたいと考える市民は、私たちが思うより潜在的に存在しているという思いを強くしました。


環境やごみ問題への意識の醸成も大切ですが、その前に、市民が潜在的にもっている気持ち、意識を掘り起こしたことが、今回の取り組みの成果であり、行政として非常に意義のあることだったと思います。気楽に取り組んでいただける、自主的に参加できる仕組みを作ることが、今後も行政に求められると思います。



●このような取り組みを他の自治体が真似したいと考えた時、「こうすればうまくいくよ!」というアドバイスはありますか?


海洋プラスチックごみ問題は、行政だけで取り組むのは難しいところがあり、四日市市の場合はNPOと地域の皆さんの既存の活動に“乗っからせて”いただき、広報・グッズ制作など行政ができる役割をすることで市民や企業を巻き込んだ大きな活動にすることができました。同様に、どの地域にも意欲的に活動する市民や、地域貢献に熱心な事業者の方がいらっしゃると思います。そういった方々と協働・連携することで、より多様で幅広い層にアプローチできると思います。


また、清掃活動に勉強会やパッカー車体験という付加価値が加わったことで、海洋プラスチックごみ問題への興味・理解を深めることができました。こうしたアイデアは他の自治体や団体も活用できると思います。自治体によってはごみ収集業務を民間に委託しているところもありますが、民間事業者さんも、ごみの減量や環境問題には高い意識をお持ちだと思います。行政が「ごみの減量や環境問題の解決のために力を貸してほしい」とお願いすれば、快く応じてもらえるのではないでしょうか。


お話:四日市市環境部参事兼生活環境課長 中山 憲治さん




大王製紙株式会社
環境にやさしい『紙』エリプラシリーズ


プラスチックを紙で代替、“プラスマ”を実現


●取り組み内容を教えてください。


大王製紙は脱プラ・減プラ製品として、「FSエリプラペーパー」「FS-RPSペーパー」「ヒートシール紙」などの紙の包材製品を開発・製造してきました。2022年2月にこれらの包材製品を「エリプラシリーズ」として統一、新たなブランドとして立ち上げました。


「エリプラ」の名前の由来は、「Eliminate Plastic(脱プラスチック)」の頭文字で、脱プラ・減プラに貢献する製品となっています。


●取り組みにつながったきっかけを教えてください。


当社は「世界中の人々へ やさしい未来をつむぐ」という経営理念のもと、事業活動を通じて持続可能な社会の実現に取り組んできました。一方、大量のプラスチックごみが海洋環境に深刻な影響を及ぼしていることは、多くの人がご存知の通りです。当社でもその課題解決に貢献できないかと考え取り組んだのが、プラスチックの代替となる紙の開発・製造でした。


紙にプラスチックがもつ優れた機能をプラスし多用途に


●「エリプラ」の特長を教えてください。


プラスチック代替として使用できるよう、紙に強度、耐水性、耐油性、耐摩耗性、ヒートシール性など、製品ごとにさまざまな機能を持たせています。ラインナップを徐々に増やし、現在19製品を展開。製品構成はプラスチック代替とフィルム代替に大別されます。


例えば、プラスチック代替製品の「FSエリプラペーパー」は、最大で1.3㎜の厚さがあり単独でプラスチック同等の剛性をもちます。これはハンガーや化粧品のスパチュラなどに使用できます。


また「FSエリプラ+(プラス)ナチュラル」という製品は、表裏層に耐油性、全層に耐水性を付与しており、断面や折り目で油染みを防止する機能があります。水分や油分にもある程度耐えられるため、お弁当容器、テイクアウトボックスなどに使用可能です。


フィルム代替製品としては、例えば、「FSエリプラヒートシールバイオ」があり、植物由来・生分解性のあるヒートシール剤を使用し、また印刷適性が高いため、従来のフィルムパッケージの代替として使用できます。


ほかにも食品、日用品などの包装用で高い強度をもつ「FSエリプラライト」、パンなどの包装に使える通気性の高い「FSエリプラヒートシールライト」などもあります。


■左から、「エリプラフック」「エリプラミニハンガー」




私たちの身近にある「エリプラシリーズ」


●「エリプラシリーズ」として統一ブランド化した目的・成果は何ですか?


当社は全国各地に工場・関連会社をもち、各工場に技術開発部員が駐在し、製品を開発・展開してきました。脱プラ・減プラ製品のラインナップが増えてきた中、「エリプラシリーズ」として統一することで、製品ごとの機能・特性を整理でき、よりお客様に提案しやすくなりました。また、お客様にとっても、用途に合わせてどんな製品が適しているかわかりやすくなり、新たな需要の発掘にもつながっています。


●実際にどんなところで「エリプラシリーズ」が使われていますか?


例えば、株式会社ドトールコーヒー(東京都)が展開するコーヒーショップとカフェでは、当社の紙製マドラー「エリプラマドラー」を使用していただいています。それによりドトールコーヒーでは年間5.7トン(2020年実績)のプラスチック削減につながったそうです。



また、株式会社不二家(東京都)は、ミルキーの外袋をフィルムから当社の「FSエリプラライト」に変更いただきました。パッケージでは有限会社日之出本店(徳島県)のぶどう饅頭の包材も当社の「FS エリプラヒートシール」です。


ほかにも「大王製紙」の社名は出てこなくても、皆さんの身近なところで「エリプラシリーズ」が使われる場面は増えているかなと思います。


プラ代替の選択肢が増えたことで顧客の環境取り組み促進に貢献


●取り組みをしてよかったと思うのはどんなことですか?


会社として持続可能な社会の実現に貢献できたことです。もともと紙は、リサイクル性・生分解性に優れ、また原材料が木ですのでカーボンニュートラルにも貢献し、環境にやさしいものです。今回、プラスチック代替として紙が活用されることで、さらにプラスチック削減にもお役に立てるのはうれしいことです。


最近はSDGsの観点からも、企業は環境への取り組みが強く求められています。サプライチェーンにも配慮した「エリプラシリーズ」を提案することで脱プラ・減プラの選択肢が増えて、お客様の地球環境への取り組みに弊社が協力できればと思っています。実際にお客様から、「これを紙で代替できないか」というお声をいただくことが増えてきました。


■「エリプラシリーズ」のその他の環境性能

植林により原料(木材)の再生産が可能で、カーボンニュートラルにも貢献



●このような取り組みを他の企業・団体が真似したいと考えた時、「こうすればうまくいくよ!」というアドバイスはありますか?


おこがましいかもしれませんが、自社の強みが何かを理解した上で、どうすればその強みが社会や地球環境に貢献できるか、常に考えて、いろいろな可能性を追求して行動に移していくことが大事だと、私自身は考えています。


紙は一層だけではなく、何層も重ねたり、層ごとに使う紙を変えたりして、用途に応じた多様なアイテムを作り出すことができます。さらに原材料の見直し、生産方法、加工方法の検討など、技術、グループのネットワーク、経験などを総動員して開発に取り組んでいます。


「エリプラシリーズ」は、従来の紙のイメージでは使えなかった用途で活用いただけるようになりました。また、「こういうものも紙で代用できないか」という新たなアイデアを多くいただいています。当社としても新しい紙の可能性を広げ、持続可能な社会の実現に向け、引き続き貢献していきたいと思っています。


お話:大王製紙株式会社 

技術開発部商品開発グループ 佐々木 潤さん、加藤伸一郎さん